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そもさんせっぱちょーちょーはっし

ルーティン運用にはシステムロジックの理解は関係ない

気になったので書いてみる。おそらく大規模な運用の中での業務であるから、僕の少ないながらの経験とは全くの別ものだとは思う。
それでも、僕の思いを書いてみる。

あくまで今は、今いる部署での業務内容に集中してもらいたいのだ。
処理がどういう風に回っているか、どういうシステムなのかという掘り下げたレベルの理解は、今の時点では求めていない。
後輩を育てることは難しいです - はてな匿名ダイアリー

元増田のこの思いは正論だと思う。その一方で正論すぎるからこそ、件の新人さんには届かないのではないか、とも。
この新人さんから見てとれる「運用なんて馬鹿らしい」という気持ちは、あながち間違ってない。監視業務や運用業務を「馬鹿らしい」と思っているのは、彼だけでなく、元増田の上司もそう思っている(柔らかく言うと開発よりかは軽んじている)だろうから。一般的に見たら監視・運用業務は馬鹿らしいのである。監視・運用業務を1.5年と短いながらも経た僕はそう感じる。
業界全体に「運用は馬鹿らしい」という考えは蔓延している。お天道様とともに起き、お天道様とともに一日を終える人間らしい生活とさよならしなくてはならない監視・運用業務。まわって当然の"ルーティン"を見守って、ちょっと考えたらわかりそうな"ロジック"で避けられるはずのありえない"障害"に対応して、けれども誰にも感謝されないのだから。だから、人手が足りない。


そこで件の新人さんにはこういう逆説的な提案をしたい。

  • 「監視・運用に関してロジックの理解は全く関係がなく、ロジックの理解は運用にとって邪魔になりかねない」

開発をしたいと思っているのかもしれないが、あなたのやっっている作業は開発とは全くと言っていいほど別物なのだ。この経験が開発業務に異動したとき、糧になることはあるかもしれない。だが、それを期待して監視・運用業務を行うのは馬鹿らしいほど非効率だ、ということはわかってもらいたい。自分はブラックボックスを相手にするんだ、という気概を持ってほしい。

ブラックボックスとは言っても、その作業のために何が必要で、どの部署に関係する作業かは当然知っておいた方がよい。システムがこけた場合に関連部署には連絡をとらなくてはならないからだ。それ以上のことは監視・運用作業者に求められてはいない。求められていない以上、するべきではない。本音をいうなら「お前の判断を期待してはいないし、頼ってもいない」ということだ。もっと言葉を荒くするなら「お前の判断自体を忌むべきものだと思っている」というところか。
監視・運用作業者は判断するべき脳であるシステム開発・構築した人間にとっての手であり目であればそれでいいのだ。そのかわり完全な"手"であり"目"であることが求められる。決裁権を持たないが、決裁権者に決裁させているのは自分であるという責任感、これを楽しむことを忘れてはならない。

また、ルーティン化された部分はブラックボックスではない"見える部分"だ。処理のロジックは知らなくてもいいが、処理による生成物に関しては責任をもって次処理に回す必要があるのだ。まるで「歯車」のように。
そう、監視・運用をしている間は「歯車で結構だ」と、ただただ回転し関連各所を回すことが役割なのであると開き直ってほしい。そして一流の歯車は、時に自分で自分の歯を増やしたり、自らの回転率を調整することでシステム全体に最高のパフォーマンスを発揮させることもあるという、事実に気付いてほしい。回転するのが義務だとするなら、回転速度の調整は権利であり、歯車に残された最後のプライドだ。
監視には監視の、運用には運用の楽しさがあるのだ。開発する楽しさには及ばないかもしれないが、今楽しめることを楽しまないのは損だから。自分に残された権利を活用して活路を見いだすことの楽しさを知ってほしい。


「開発をやりたい」というなら今目の前にある仕事を楽しむことを、しかしもっと楽しいやりたいことが僕の未来にはあるんだという希望を忘れないでほしい。
新人さんと、それに戸惑う元増田氏と、時同じくして監視・運用業務に従事している日本中の方々にこの先幸多からんことを願って。
Happy 運用ing!
Happy 監視ing!