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そもさんせっぱちょーちょーはっし

面接前にオマジナイをする

転職をしてもうすぐ2年となろうとしており、 諸々の事情でマネジメントをしているという具合である。

そのとおり! 今あなたが想像したように、そこらのマネージャーと同じ程度には面接を担当するのである。少しずつ数をこなしていくうちに、様々な方向に対して「これではよくないのではないか」という気持ちがもたげてきてしまい、 そんな自身の気持ちを制御すべくオマジナイが必要だと感じた次第である。つまり、ここで語られるのは面接開始時に被面接者へお伝えする(そしてそれが僕自身へのオマジナイである)内容を書く。

この「オマジナイ」に期待しているのは、いわゆる企業面接にありがちな「企業が被面接者一個人を品定めするという非対称性」をどうにかしてリフレーミングする、ないしは出来得る限りの排除をジタバタもがいてやる、というものである。

では「オマジナイ」について

まずはじめにすることは「この面接のゴールを被面接者に伝えること」である。 「(面接官である)僕達があなたのことを知りたいように、あなたにも弊社を、そして取り巻く環境とうず高く積み上げられた課題問題をぜひ知って帰ってほしい。これを今回のお互いのゴールとしたい」という話をする。

その次にするのは

  • 「で、これを(つまり先述した「ゴール」を)目指すために共同作業が必要であるから、面接という緊張する場面でお願いするのは変な話だとは思うが、できるだけ率直にエンジニア同士の会話としてこの面接をやりたい」
  • 「イメージしているのはお互いが今同じ空間で仕事をしていて、ある問題の相談ないしは意見交換をしているかのように、いつもどおりに話せること」
  • 「率直なやりとりを優先したいので、僕達も面接官としての面接テクニックを弄しないよう注意する」
  • 「その一方で率直さが勝り、もしかすると好奇心から無礼と感じられるような質問をしてしまうかもしれないので、その点は事前に了承いただきたい」

という話をする(最後の2点は最近付け加えた)。 効果があるのかないのかは未だによくわからない。なのでオマジナイという側面が強い。

これで「オマジナイ」はおしまい

次に「オマジナイはお前自身になにをもたらすの?」という話をする

僕は破滅主義者でかつ懐疑主義者の傾向があると自己分析する。これが災いしているのかわからないのだが「自分が有利な立ち位置にいることを自覚した瞬間に居心地が悪くなり、不当な評価を得てしまって世界に対して申し訳ないような気分になる」という性質がある。自意識過剰といわれてもしょうがないのだが、これは間違いなく訪れる。なるほど、だとすると「面接官」という立ち位置は圧倒的に居心地が悪いし申し訳ない。

自問するのは「やっているのだ、気付かぬうちに。たかが企業の面接官が一個人を品定めし傷つけるような、そんな振る舞いを見せているのだ」ということだ。スタンフォード監獄実験的にロールを権力に結びつけて、そのロールが通用する空間で権力という刃を振りかざしてしまっている可能性を常に考慮し自制したいと考え、件の「オマジナイ」を必要としている、というのが理由である。